Kaji Lab

KAJI LABORATORY

正式な研究室名は行動情報科学研究室です.行動をセンシングし,行動をデザインする研究室です.
スマートフォン等の各種センサを用いた屋内位置推定・行動認識技術の追求と,それに基づいた人間拡張や行動変容に資するシステムの実現を目指します.

    About

    配属希望の学生の皆さんへ

    情報系の企業に就職したときに困らないレベルの総合力を身につけてもらうのを目的に指導している研究室です. ここで言う総合力とは,主体性,問題発見,問題細分化,問題解決,プログラミング,プレゼン,議論・コミュニケーション,文章,スケジュール管理,あたりです. 研究活動にはこれらすべてが含まれます. だからほとんどの大学は研究を教育のツールとしているんですね. 研究を教育のツールにするとは言いますが,研究するからには世を変えられるレベルの研究成果を目指しています. 成果は積極的に研究会や国際会議等で発表してもらっています. 本研究室で過ごした学生はプレゼンテーション力の向上が特に顕著であると思っています. 教員,学生ともにいくつか賞をいただいています. 言いたいことを整理して,メディアを介して効果的に人に伝える,という能力は情報系に限らずどんな場面でも役に立ちます. 本研究室ではプログラミングはすべての研究テーマについて必須です. そのため,プログラミングに対して強い拒否感を持っている人は本研究室をおすすめできません. 研究活動を進めるにあたって最も大切に思っているのがモチベーションです. 面白い・意義があると本気で思える研究に対して自らを捧げてほしいと思っていますのでできるだけ本人の興味に合った研究テーマになるよう調整します. 大学院修士課程への進学を強くお勧めしています. 年度によりゆらぎはありますが,2割から5割の学生が修士に進学しています. 高い総合力を備えた状態で社会に出れば人生の選択肢が広く深くなります.


    3年生の配属後のスケジュールはこんな感じです.

    5月〜6月

    • プログラミング練習(AIZU ONLINE JUDGE)
    • 超面白い研究を一つ見つけてきて発表

    5月〜9月

    • 必読書4冊読了
    • 理工系のためのよい文章の書き方
    • 見やすい資料の一生使えるデザイン入門
    • リーダブルコード
    • よくわかる屋内測位と位置情報

    7月〜8月

    • なにか一つ超面白いシステムを作る(グループ可)

    7月末

    • オープンキャンパス展示対応

    9月末

    • 作ったものを発表

    10月以降

    • 研究テーマ決めて研究を進める

    毎週,全体ミーティング,プロジェクトミーティングという2つのミーティングを設定しており,それ以外はコアタイムなど設けてはいません. しかし研究推進には相当の時間とエネルギーを捧げる必要があります.そのため,平日は毎日研究室に来て研究を進めるのが当然と思っています. 研究テーマが定まってからは,いつまでに何をやると自ら決め,何とかしてその目標を達成する,という繰り返しが主になります. 自分の能力を正確に見積もり,最も本質的なところから手を付けていくのが肝要です. 無理なスケジュールを設定して,達成できなかった,を繰り返すとネガティブなループに陥ってしまいます. 学生さんにどんなふうになって欲しいか,をいくつか列挙してみます. 研究ミーティングなどで学生を指導する際にはこのあたりを意識しています.

    • すぐやる
    • 他人の研究内容に積極的に質問・コメントする
    • わからない単語を耳にしたら秒でググる
    • わからないことをわかっていそうな人(教員含む)にしつこく聞きにいく
    • 日頃から情報系ニュースをチェックするなどインプットする
    • 調べた/身につけた知識についてSNSや勉強会等でアウトプットする
    • 学外のイベント(ハッカソン・勉強会等)に参加する
    • 日頃接しているものを当たり前と思わず観察し,もっとよくならないか考える
    • 真っ先に本質に手を付ける
    • これらを息をするように自然にやれるようになる

    与えられた作業をやっていれば卒業できるという研究室ではありません.ミーティングでは多くの議論を行います.頭を使います.しかも自分の考えたものがそのまますんなり通るというのはなかなかありません.とはいえ理不尽に却下するということはないです.理由は必ず提示します. しかし,それらを初めから与えることはしません.ある程度方針が決まったあとは,議論を通して,自分の研究に対して研究の背景,関連研究,目的,アプローチ,実装,評価実験,考察という流れを作り出していってもらいます.例えばあるシステムを作る場合,そのシステムは,誰が,どんなときに利用して,どんな嬉しさがあるのか,他のシステムにはない本質的な新しい点はどこか,その新しい点をアピールするにはどの部分から実装しなければいけないか,どんな評価実験が適切か,そういうものを自分自身で考え,ミーティングで議論して,また考えて,方向修正をしながら,研究・開発を進めていきます. 単に研究を進めるという意味での効率は非常に悪いです.遠回りに感じる方も多いです.それでも,議論を通して,自身で「なぜ」を常に考えて妥当なストーリーを組み立てられるようになる,という点に高い教育的な価値があると考えています.

    まだ教育ポリシを決めかねている部分もあり手探り状態ではありますが,随時アップデートしていきます.


    他大学の先生方によるすばらしい配属生向け資料を参考にさせていただいています

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